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無二無三

『新選組を探る』、『川崎尚之助と八重』、『慶応四年新撰組近藤勇始末』、『慶応四年新撰組隊士伝』著者、あさくらゆうの公式ブログです。主に取材、調査、日常のことを記しています。 *当該ブログで掲載した画像の無断転用は固くお断り申し上げます。なお、論争の道具にすることは固くお断り申し上げます。*拙ブログについての問い合わせはTOPページよりメールでお願い申し上げます

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久野久と新選組研究家

 最近、大正期に一世風靡し、客死したピアニスト、久野久を調べています。
 この人を調べてるうちにいろいろな思いを感じます。
 体にハンデがあり、一時はあきらめかけた音楽を一生懸命、独学で努力することによって克服して東京音楽大学を卒業して見事、ピアニストとして講師、そして助教授へと進みます。

 ここまでは久の絶頂期でしょう。

 しかし、彼女に不幸が訪れます。大正4年に起きた交通事故です。いまと違い、夜は人が少なくなります。久は交通事故により、頭や肋骨等、かなりの重傷を負い、それだけでなく、轢かれてから一晩も放置されたのです。久は精神的にも、そして後遺症にも悩まされました。それを人一倍の努力によって克服しました。

 ところが、大正5年、ここで転機が起きます。小倉末の帰国です。小倉末は義姉の独人マリア・ニッチェによって、欧州を知る教師によって教育されました。そのため、日本人には類稀なる感性を培い、日本人が克服できなかった西洋音楽の音感を備わった人材として育ちました。この末は明治44年に東京音大に入学します。このころ、末は久を姉として慕ってた風が見えます。その後、事情により退学し、翌年にマリアとともに、マリアの母国、ベルリンへ行き、ピアノ修行を行います。もともとマリアの素養によって基礎ができていた末にとって、マリアの擁護もあり、技術は飛躍的に向上しました。この小倉末が帰国後、音大講師に招聘されたのです。

 この時点では久野が上であり、小倉は下の地位にありました。ここに運命を分ける出来事が起きます。同年11月16日に催された御前演奏です。演奏前までは久野の絶賛記事が多かったようです。ところが当日になると様子が変わります。演奏は第1部と2部に分かれ、1部が久で2部が末でした。1部の演奏は普通に終わり、2部で、末の狂想曲を聴いた皇后が末にシューマンをリクエストしたのです。この時点で小倉末の演奏は卓越してたということを内外に知らしめた形となり、翌年に末は2階級特進して教授となります。つまり久を追い越したのです。

 こうなれば久の立場はありません。また、このころになると西洋音楽に精通した人材も出始めており、すると、久の独特な奏法には欠点があり、修復不可能なほどだったようで、このころになると久から徐々に人も離れていきます。
 このあたりから後遺症によってノイローゼも加味され、それが渡欧に繋がったようです。周りからは奏法そのものに問題があり、小倉末の場合とは環境が違うことは知悉していながらも送り出したのは、体のいい左遷だったのかもしれません。このあたりに音楽界の冷酷さを感じます。
 体にハンデがあり、かつ交通事故の後遺症を抱え、ついには教授というブランドを持っていた久に与えられたのははっきりとした現実でした。
 いままで日本では言わなかったことを久は現実として知ることになります。このショックはいかばかりだったでしょう。
 けっきょくノイローゼを起こし、ついにウィーンのホテルで墜落死します。

 私の共通点は独自の方法で歴史を追っていたことにあります。史学も学ばずに嫌がらせを受けたことによる意地と、元探偵という前歴によって発見した事柄は多いと思っています。
 そのため、嫌がらせも受けましたし、それに負けないため戦ったこともあります。

 それでも幸せだったのは私心のない教育関係の人に支持され、たくさん基礎を教えていただいたことです。思えば生意気だった私によく接してくださった教育関係の各位にはほんとうに感謝しております。これがなかったら裸の王様です。

 特に言えることは、この新選組研究業界?とでもいいましょうか?いわゆる新発見ネタです。

 なんでもかんでも「新発見」と述べる方がいます。以前、調査していたことがあり、ブログに載せたら、「私の新発見を載せましたね!」と言われたことがあります。う~ん……。なぜかというと、新発見といえば新発見なのでしょうが、果たしてその発見は世論が興味を持つ内容なのか?ということなのです。もちろん、これがこの意見を述べた方に連れていかれて見せていただいたものでしたら別ですが、まったく自分での発見です。一応、軽い発言が許されないものなら傍証も取ります。いくら発見と思っても、傍証がなければ単なる「可能性」です。正直言って、その可能性の部類であればいくつも持ち合わせています。そのため、最近アップアップになっているのですが。

 話が難しかったので例を述べます。

「路上に白い石が落ちている。この道は土方歳三が通った道だ。土方もこの石を見たに違いない!これは新発見だ!」

 こう聴いてどう思うでしょう?受け答えに困りますよね。説明はいらないでしょう。

 要は新選組を研究する人は新発見ネタが好きだということです。私もそういった気風がありますが、これなんかはいろいろ支えてくださる方がいるおかげで、相談できるので、助かります。

 もし、このブログを読んで、そういった思いがある方に自身が裸の王様と気づけばよし、気づかなければ……ですね。
 もちろん、私も含めて自戒する意味も込めて記載します。

*旧ブログより加筆修正


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